外装塗装工事の工程をわかりやすく紹介:流れと工期まとめ

外壁や屋根の塗装工事を検討する際、具体的な工程や工期がわからないと不安に感じる方も多いでしょう。
工事の流れや日程を把握しておくと、好ましくない業者が手抜きをしたり、見積もりを誤魔化したりした時にも、
不正を見抜くのに役立ちます。この記事では外壁塗装の実際の流れを紹介していますので、参考にして下さい。

 

1.近隣への挨拶回りと下準備

親切な業者だと、施主に代わって近所の挨拶まわりをしてくれるところもあります。足場を組む時に騒音が生じたり、
塗り替え作業中は職人が出歩いたりしますので、近隣の方からによるクレームを防ぐのが目的です。
最初に一声かけておくだけで結果が変わってきますから、このステップは欠かせません。
業者によっては挨拶について何も言わないこともあるので、事前に確認しておきましょう。
また、並行して塗装をスムーズに行うために準備を進めていきます。

 

2.足場とシートの設置

一般的な外装塗装では、建物の周囲に仮設足場を設置し、飛散防止用のシートで覆います。
足場は職人が作業しやすい様に設置するので基本的に欠かせません。
組み立て時と解体時に大きな音がでるため、近所の方に予め挨拶をしておきましょう。
飛散防止シートは塗料が周囲に撒き散らされるのを防ぎます。
この作業は足場の組み立てとシートの設置、両方合わせて1日で終わることが多いです。

 

3.建物を丁寧に洗浄

業務用の高圧洗浄機を使って、建物の外壁表面に付いた汚れを綺麗にしていきます。不要と言う業者もいますが、
外壁には埃がついたり、カビが生えたりしてコンディションが悪化しているケースが多いです。
その上から塗装しても、仕上がりは良くありませんし、塗料が剥がれる原因になりかねません。
塗装面の基礎を整えるためにも、しっかりと実施したい工程です。スケジュールは洗浄だけなら1日程度ですが、
この後に数日、乾燥のための期間を設けます。
なお、洗浄中は窓をしっかりと閉めないと、水が入り込むおそれがあるので気を付けましょう。

 

4.下地処理

建物の外壁は経年劣化によって状態が悪くなっており、このままでは塗装できないケースが多いです。
ひび割れ(クラック)や、部材の浮きが生じていると、そのまま塗ったらトラブルに繋がりかねません。
雨漏りの原因になり、柱やコンクリート内の鉄筋に悪影響が及ぶこともあります。
これらを丁寧に補修するかどうかが、塗装の仕上がりやた建物の寿命を左右するため、重要なポイントです。
具体的には、コーキングやシーリングと呼ばれる作業を行い、劣化した部分を補修します。
金属部分の錆止めが必要になる他、サンディングの隙間のシール材を交換することもしばしば。
期間はおよそ、1日から数日です。

 

5.養生

塗装したくない箇所や、汚れると困る部分を養生シートやテープで覆い、保護する工程です。
期間は通常、半日から1日程度。スムーズに作業が進めば、下地処理と同じ日に終わることもあります。

 

6.外壁の下塗り

いよいよ塗装をはじめていきます。下地の上にプライマーなどで下塗りしてから、
色がついた塗料で上塗りするのが一般的な流れです。
色がついた塗料を塗る前に、下地との密着性が高い下塗り塗料を使うことで、塗装の耐久性を高めるのです。
下塗りに使う塗料はシーラーやフィラー、プライマーなどがあります。これらは下地に塗料が吸収されるのを防止するほか、
アク止めも目的の一つ。下塗りの工程がいい加減だと、せっかく塗装工事をしても短期間で駄目になることが多いです。
完成後は綺麗で施主にもバレにくいため、悪徳業者が手抜き工事をする時に、しばしば下塗りや中塗りを飛ばします。
価格が安くても、短期間でやり直しが必要になると、逆にコストが嵩みますので気を付けて下さい。
なお、必要な期間は一日程度が目安です。

 

7.中塗り

下塗りの上に、色がついた塗料を重ねます。上塗りと下塗りの中間に位置する工程です。
上塗りに使うのとは違う色を選ぶケースが多いので、注意しましょう。
違う色にすることで塗り残した箇所がわかりやすくなります。施主の理解がないと、
中塗りの色を見て希望したカラーと違うと感じるかもしれませんが、
実際には、この後に上塗りをして仕上げますので問題ありません。要する期間は、基本的に1日程度です。

 

8.上塗り

ここまで来ると外壁塗装は最終段階。契約時に希望したカラーを使って、全体を塗り上げていきます。
塗り忘れやムラがないよう、細心の注意を払って点検しながらの作業です。
なお、サイディングやモルタルのデザインを活かす場合、色は付けずにクリアーを塗ることもあります。
この工程には、約1日かかることが多いです。中塗りを省いてしまう業者もありますが、
手抜き目的の場合があるので気を付けましょう。また、住宅に付属している物品も、塗装していきます。
雨戸や破風などが代表例です。

 

9.確認作業

塗装が終わったら養生を撤去して、いよいよ最終確認です。塗装に問題がないか確かめつつ、余分な場所に付いた塗料は、
シンナーなどで除去していきます。業者が丁寧に点検した後、問題があれば手直しして、最期は施主が自身で確認。
納得できたなら、これで塗装作業は終了です。ペンキが飛び散ったり、
マスキングテープの接着剤が残ったりすることが多いので、気を付けて下さい。
見つけたら洗浄してもらいましょう。確認作業には基本的に、約1日を費やします。

 

10.足場の撤去と清掃

最後に仮設足場を撤去して、清掃を行います。
足場の撤去が終わってから問題に気付くと、足場代を余分に請求されるので注意が欠かせません。
時間がかかっても良いですかるから、確認作業をしっかりと行うことが大事です。
足場の撤去を終えて、現場のゴミを綺麗に片づけてもらうと、やっと、普段通りの生活が戻ってきます。
綺麗になったマイホームでの暮らしをエンジョイしましょう。

 

まとめ

外壁塗装の流れについて紹介してきました。トータルで約2週間ほどかかりますが、
雨続きなど天候に恵まれない場合は、更に時間がかかる可能性があります。
また、業者によってはスピード施工を売りにして、金額も安く見積もることもありますが、
これは要注意。工程表をしっかり確認して、この記事で紹介している作業内容と突き合わせてみて下さい。
中塗りを飛ばしたり、足場を組んでなかったりすると、思わぬトラブルに繋がりかねません。
実績豊富なプロに相談して、適正な工程と相場をチェックするのがおすすめです。

 

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